すきなくらし

映画、ドラマ、小説、舞台等の感想記録と、たまに雑記

私は幽霊を見たくない ー藤野可織『私は幽霊を見ない』を読んだ

藤野可織『私は幽霊を見ない』を読んだ。とても面白かった。藤野さんは面白い。怖がりなくせに幽霊を見たがっている。妙に肝が据わっている。 文章も面白く、イギリス人幽霊や四谷怪談のくだりではかなりニヤニヤしてしまった。せっかく出てきたのに、言いた…

趣味ごとの近況報告

長らく放置してます、お久しぶりです。久しぶりに文章を書きたいなと思ったので、趣味事に関する近況報告という名の自分語りでも。 演劇関連 11月に『真夏の夜の夢』で観劇復活したと思いきや、そこからは何も無しです。(あ、感想書いてなかった)今月『ス…

レイ・ブラッドベリ『刺青の男』感想/美しさと孤独溢れる短編集

小説ではたいていなんでも読む(つもり)の私ですが、SFは守備範囲外だと思っています。 物理や化学満載で、訳分からなくなりそうな、私の苦手なイメージ。 今回読んだのは、そんな苦手イメージのあるSF界の巨匠、レイ・ブラッドベリ。 数年前『太陽の黄金の…

小野不由美『屍鬼』第一巻 感想

私の中では『十二国記』と並んでメジャーな小野不由美作品で、以前から気になってはいたのですが、この度ようやく手をつけました。(ちなみに十二国記も読んでません) 読むきっかけ 今回読もうとしたきっかけは、先日『残穢』を読んだからです。 残穢 /新潮…

田村由美作・Netflixアニメ原作漫画『7 SEEDS』感想

人に勧められて、全巻その人に借りて読みました。ありがとうございます。 35巻プラス外伝で、飽きずに読み切れるのか…?本当に面白いのか…?と思っていたのですが、なんのその。猛烈に面白かったです!!久しぶりにこんなに面白い漫画を読んだ…!という、強…

リーディングシアター『レイモンド・カーヴァーの世界』矢崎広&平田満 感想

村上春樹訳のレイモンド・カーヴァーの作品を、役者が朗読する。 レイモンド・カーヴァーの世界 出演、作品 スタッフ はじめに 『レイモンド・カーヴァーの世界』 作品について 『菓子袋』(矢崎広) 『収集』(矢崎広) 『愛について語るときに我々の語るこ…

『あしながおじさん』 輝く女性の姿

以前から気にはなっていたけど、なんとなくずっと手をつけずにきた、ジーン・ウェブスター著『あしながおじさん』を読んだ。 こちらの古典新訳文庫で。 あしながおじさん (光文社古典新訳文庫)作者: ウェブスター出版社/メーカー: 光文社発売日: 2015/11/27…

人間を抉り出す 小説『嵐が丘』感想

中学生くらいから?母に勧められていた『嵐が丘』を読了。これ子どもの時読んでも面白くなかったのでは……。今読めて良かったです。本当に素晴らしい。傑作。 今回私が読んだのはこちらの古典新訳文庫。 他の訳と比べてどう、とは言えないのですが、とても読…

親の弱さを知ること。 『ボトムズ』

『ボトムズ』ジョー・R・ランズデール ボトムズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: ジョー・R・ランズデール,北野寿美枝出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/03/24メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (35件) を見る 作品紹介(Google Books)…

生命は巡る。少年たちの未来へ希望を。『ラスト・チャイルド』

『ラスト・チャイルド』ジョン・ハート ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: ジョン・ハート,東野さやか出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/04/30メディア: 文庫 クリック: 16回この商品を含むブログ (46件) を見るラスト・チャイルド…

『その女アレックス』

『その女アレックス』ピエール・ルメートル その女アレックス (文春文庫)作者: ピエールルメートル,橘明美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/09/02メディア: 文庫この商品を含むブログ (129件) を見る 今回はネタバレなしで。 『悲しみのイレーヌ』に引…

叶えられた祈り 『カポーティ』

『カポーティ』"Capote" 2005年/アメリカ 監督:ベネット・ミラー 製作総指揮:フィリップ・シーモア・ホフマン、ダン・ファターマン、ダニー・ロセット、ケリー・ロック 原作:ジェラルド・クラーク 脚本:ダン・ファターマン 出演:フィリップ・シーモア…

衝撃と恐怖 『悲しみのイレーヌ』

『悲しみのイレーヌ』ピエール・ルメートル 悲しみのイレーヌ (文春文庫 ル 6-3)作者: ピエール・ルメートル,橘明美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/10/09メディア: 文庫この商品を含むブログ (22件) を見る 残虐だ。 事件の様相は事細かく記されてお…

Kindleストア古典新訳文庫が大セール中!急げ!

昨日、古典新訳文庫のKindle版がセール中であることを知りました。 1月7日までです。 今日、もうアホみたいに買いあさりました。 上限は1万円!(一応決めた) とりあえず紹介、ではいってみよー! 買ったものリスト 『仔鹿物語(上)』ローリングズ 『仔…

トム・フランクリン『ねじれた文字、ねじれた路』

ノスタルジックな作品が好きです。 そして、少年の物語が。 昨年ハマったカポーティの短編の数々。 スティーブン・キングの『スタンド・バイ・ミー』。 ロバート・マキャモンの『少年時代』。 ウィリアム・ケント・クルーガーの『ありふれた祈り』。 そんな…

『グラスハープ 草の竪琴』

『グラスハープ 草の竪琴』を観賞。 グラスハープ-草の竪琴- デジタルニューマスター版 [DVD]出版社/メーカー: 東北新社発売日: 2005/10/21メディア: DVD クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る 1995年、アメリカ 監督: チャールズ・マッソー 脚本…

英語力がなくてもラジオドラマは楽しい。

昨日『ヒューゴの不思議な発明』を観てすぐに、原作本を注文してしまいました。ユゴーの不思議な発明(文庫) (アスペクト文庫)作者: ブライアンセルズニック,金原瑞人出版社/メーカー: アスペクト発売日: 2012/01/25メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリ…